意味がわかると怖い話

意味がわかると怖い話 No.3「親切な医者」

意味がわかると怖い話「親切な医者」

脳死が確認されて二週間を経過した彼の皮膚細胞は、無数のチューブに繋がれ人工呼吸器と点滴によって生き続けていた。

しかしそれも、昨日までの話。

彼は死んでしまった。

「すみません。手は尽くしたのですが…」

お医者さんはとても悲しそうな顔で告げた。

 

彼の亡きがらを抱いたとき、とても軽くて…苦しかったんだと思う。

でも、もう苦しまなくていいんだよ?楽になれたね。

「………治療費は結構です」

決して裕福とは言えない私の状況を察してか、なんて優しいお医者さんなのだろう。

私はすぐに泣いた。

 

「……遺体を見るのは辛いでしょう」

お医者さんがシーツを被せる。

「……思い出は彼と共に焼いて忘れなさい」

この一言で私は立ち直れた。

ありがとうございます。お医者様。

ヒントありで読む

脳死が確認されて二週間を経過した彼の皮膚細胞は、無数のチューブに繋がれ人工呼吸器と点滴によって生き続けていた。

しかしそれも、昨日までの話。

彼は死んでしまった。

「すみません。手は尽くしたのですが…」

お医者さんはとても悲しそうな顔で告げた。

 

彼の亡きがらを抱いたとき、とても軽くて…苦しかったんだと思う。

でも、もう苦しまなくていいんだよ?楽になれたね。

………治療費は結構です

決して裕福とは言えない私の状況を察してか、なんて優しいお医者さんなのだろう。

私はすぐに泣いた。

……遺体を見るのは辛いでしょう

お医者さんがシーツを被せる。

……思い出は彼と共に焼いて忘れなさい

この一言で私は立ち直れた。

ありがとうございます。お医者様。



解説

とても軽くなっていた遺体というのがポイント。

意識のあるものは自分の体勢を保とうと無意識にバランスを取るので、実際の重さよりも軽く感じます。

しかし同じ重さでも、遺体は自分でバランスをとることができないので重く感じるはずなのです。

この医者は、彼の臓器を勝手に売っていた。

医療費も取らずいい医者を演じ、ばれないように早く火葬するのを勧めたと考えるのが妥当でしょう。